硝子戸と狼

別名義でネットに投稿した詩をまとめています。

ユニコーンに触れないで

  


 イヤホンで輪舞曲を流す三分間君の存在、半分、頂戴
 
 
 翅の根を小指でなぞる羽根と気づいたから右手で包んで手折る
 
 
 瑠璃色の夜を眺める琥珀糖の瞳を溶かす(花火/火花)
 
 
 たてがみの合間を縫う鱗粉爪に残ってしまった瑠璃のようです
 
 
 撥水加工などされていないからただただ水を吸って、重く
 
 
 貰うのは愛ってことにした与えたものは死因(一つの未来)
 
 
 『折れた羽根 濡れた羽根 帰り方』『検索結果:1件 馬』
 
 
 嗚呼どうかそのユニコーンに触れないで 代わりに飴細工をあげるから